新型コロナウイルス感染症対応融資に2回目の申込はできる?
緊急事態宣言も緩和され、都道府県を超えた移動の規制も解除されました。
しかしながら、新型コロナウイルスの感染者数は思ったようには減っておらず、日常生活でもまだ警戒を解けない状況が続いています。
事業を営む場合でもやはり同様で、新型コロナウイルス感染症が流行する前と同じにはなかなか戻れない状況かと思います。
すでに「新型コロナウイルス感染症対応融資」を受けた場合でも、長引くコロナショックに資金繰りが再び悪化してきたというケースもあるのではないでしょうか。
今回は、資金繰りが難しい場合、2回目の融資を有利に進める方法を解説します。ぜひ参考にしてください。
なぜ、融資に2回目の申込が必要?
もともと、この「新型コロナウイルス感染症対応融資」の融資額の目安は、
月の売上 × 3か月
といわれていました。
なぜ、3か月分かというと、融資が始まった3月ごろの見通しでは、6月には新型コロナウイルスの影響も収まっているだろうと考えられていたからです。
しかし、すでに時は流れて6月を過ぎ7月となりましたが、まだ経済は完全回復とはいえない状況です。
現在の状態がまだどれくらい続くのか、まだまだ先が見えません。
もし、再度苦しい状況に陥っているのであれば、2回目の融資申込を検討しましょう。
金融機関の担当者も、また不足した際は相談にのってくれますので、安心してください。
2回目の融資はどこに申し込めばいいの?
1回目の融資をすでに受けた方はご存じかと思いますが、融資の申込はとても混みあっています。
ですから、借りようと思ったらすぐ行動に移すことが大切です。
では、どこに申し込むのがベストでしょうか?
3つのケースに分けてご説明します。
1. 日本政策金融公庫から借りた場合
1回目は、日本政策金融公庫から融資を受けた場合は、地元の民間金融機関に申し込みましょう。
その理由としては、日本政策金融公庫の融資は今から申し込むと
- 融資が決定するのは、4か月後になる
- 4か月先では資金調達が間に合わない可能性が高い
からです。
地元の民間金融機関に、この事情を説明したうえで、実質無利子・無金利の融資へ申し込みましょう。
民間金融機関による実質無利子・無金利の融資については、下記の記事で詳しくご紹介しています。参考にしてください。
【新型コロナ関連】民間金融機関で実質無利子・無担保融資を受ける方法!
2. 民間金融機関で借りた場合
民間金融機関から融資を受けて、「今は大丈夫」と思っている場合でも、日本政策金融公庫の融資に今から申し込んでおきましょう。
なぜなら、日本政策金融公庫の融資は現在とても混みあっており、下記のように時間がかかります。
- 申し込み
- 「手続きに関する連絡」が来るまで10~15日程度
- 必要書類の送付
- 「面談日の連絡」が来るまで1か月程度
- 面談
- 「融資可否」の通知まで1か月程度
- 融資に必要な書類の送付
- 融資されるまで、半月程度
申込から融資されるまで、3~4か月は見ておかなければいけません。
つまり、資金が足らなくなってから申し込むのでは遅いということです。
日本政策金融公庫の融資は、オンラインでの手続きがおすすめです。
以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
「新型コロナウイルス感染症特別貸付」をオンラインで申し込む方法
3. まだ融資を受けていない場合
もし、まだ民間金融機関にも日本政策金融公庫にも申し込んでいないという場合は、一気にどちらにも申し込みましょう。
困った時にすぐ借りられれば便利ですが、現状はかなり時間がかかります。
一気に申し込むと
- まず、民間金融機関の融資
- 次に、日本政策金融公庫
というように順番に融資されるので、当分資金の心配をする必要がありません。
どこまで新型コロナウイルスの影響が長引くか分かりませんので、当面の資金を確保しておくと安心です。
2回目の融資を成功させる「資金繰り表」
民間金融機関と日本政策金融公庫に分けて、2回申し込んでも問題ないということをお伝えしました。
しかし、1回目ですら時間がかかり、申込時期によっては「まだ融資されない」という場合もあるのが現状です。
これから2回目に申し込む企業が増えていけば、金融機関はますます混みあい、対応がもっと遅れることも考えられます。
融資を受ける側が
- いつ融資を受けたいのか
- どれくらい必要なのか
を把握できていないと、資金調達は遅れてしまいます。そして気がついた時には「もう間に合わない!」という事態になっている可能性も否定できません。
そこで大切なのが「資金繰り表」の作成です。
個人事業主の場合、
- 今まで資金繰り表を作ったことがない
- そもそも資金繰り表の作り方が分からない
というケースも多いです。
今までは、資金繰り表がなくとも管理できたかもしれません。
しかし、ウィズコロナ・アフターコロナの世界では、先をより見通しての資金計画が大切です。
これまで以上に先手を打って、新しい生活様式での事業の確立を目指しましょう!