確定申告書の受領印はなぜ重要?ない場合の対処法も紹介!
融資の審査に申し込む際は、確定申告書の提出を求められます。
そのときに、「受領印がないので、受付できません。」と断られてしまった経験はありませんか。
また、これから融資の申込をされる方は、ご自身の確定申告書に受領印があるか確認してみましょう。
- 受領印が押されていない!
- 確定申告書がそもそも見つからない!
- 過去の確定申告書はもうない…
という場合も安心してください。
きちんと確定申告していれば、後からでも融資の申込に使える確定申告書を手に入れることはできます。
今回は、確定申告書の受領印がなぜ重要なのかと、ない場合の対処法をご紹介します。
なぜ、確定申告書の受領印が重要なのか?
融資の際に金融機関は、現在もしくは過去の経営状態を見る方法として、確定申告書の提出を求めます。
もし、受領印がないものでも審査の対象として扱った場合、一体どうなるのでしょう。
「融資を有利に申し込みたい!」という場合、最悪偽装することができてしまいます。
確定申告の際には本当の経営状況を申請し、融資の際には有利に通るような同じフォーマットの書類をあらかじめ用意しておくという単純な方法です。
このような不正を防ぐために、金融機関ではきちんと「受領印」が押されているか確認しているのです。
郵送で確定申告した場合も受領印を必ず確認!
郵送で申込みをした場合は、きちんと受領印が押されているか確認してから保管しましょう。
税務署の職員も人間ですので、まれに「受領印がない!」というケースに遭遇することがあります。
その場合は、税務署の窓口に行けばもちろん後から証明してもらうことも可能です。
後から税務署の窓口に行く場合は
- 窓口に行った日の受付印
- 期限内にきちんと申告した証明の「期限内申告」の印
の2つを必ずもらいましょう。
受付印だけですと、今から窓口に行った場合、確定申告締め切り後の日付になってしまいます。
これだけ見ると、期限後に申告したような悪いイメージがついてしまうからです。
それから、郵送で提出する場合、返信用封筒の入れ忘れにも注意しましょう。
返信用封筒が入っていないと、確定申告書は返送されません。
e-Taxで申告した場合の受領印は?
窓口に行って確定申告した場合は、対面で話ができるので保管する書類も相談できるでしょう。
しかし、ネット(e-Tax)で申告した場合、何を保管しておけば間違いないのでしょうか。
答えは、電子申告後に送られる「メール詳細(受信通知)」です。
うっかり削除してしまうことのないように気をつけましょう。
確定申告書がない場合の対処法
では、そもそも確定申告書が手元にない!という場合は、どのようにしたらいいでしょうか。
過去の確定申告書を見るには、以下の2つの方法があります。
- 閲覧サービス
- 開示請求
どちらの場合でも、見ることのできる書類は以下の9種類です。
- 所得税及び復興特別所得税申告書
- 法人税及び地方法人税申告書、復興特別法人税申告書
- 消費税及び地方消費税申告書
- 相続税申告書
- 贈与税申告書
- 酒税納税申告書
- 間接諸税に係る申告書
- 各種の申請書、請求書、届出書及び報告書等
- 納税者が上記の申告書等に添付して提出した書類
では、それぞれの確認方法の詳細を見ていきましょう。
1.閲覧サービスを利用する
手軽に行えるのが、「申告書等閲覧サービス」を利用する方法です。
当日、確定申告を行った税務署で申請すれば、過去のデータを見ることができます。
しかし、書面でもらうことはできません。
また、写真撮影は可能ですが、それを証明書類として使うこともできません。
あくまで、所得額を確認したい場合など、自分の確認用に使用するのに役立ちます。
閲覧サービスの詳細 | |
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利用料金 | 無料 |
利用するまでの時間 | 当日すぐ |
代理手続き | 可能 |
書類の確認方法 | 書き写しと写真撮影 |
必要な書類 | 印鑑 本人確認書類 申告書等閲覧申請書(PDFファイル/211KB) |
代理人申請を行う場合の書類など、詳細は以下のページに詳しく記載があります。
2.開示請求を行う
閲覧サービスと違い、時間や手間は増えます。しかし、失くした書類を再発行できるのが、開示請求です。
開示請求の方法は、以下の2種類があります。
- 窓口に行き提出
- 郵送で提出
窓口に提出した方が、少し早いようです。
受け取りも窓口か郵送かを選ぶことができます。
また、書類に不備があり、開示不可となった場合は別途通知が届きます。
開示請求の詳細 | |
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利用料金 | 1件につき300円 (郵送の場合、収入印紙で支払い) |
利用するまでの時間 | 2週間から1か月 |
代理手続き | 可能 |
書類の確認方法 | 書類として使用可能 |
必要な書類 | 印鑑 本人確認書類 保有個人情報開示請求書(PDF/158KB) |
こちらも同様に代理人申請する際の書類などは、以下のサイトに詳しく掲載してあります。
受領印のある確定申告書をきちんと保管しておきましょう!
ご紹介したとおり、開示請求ともなると、手に入れるのに日にちもかかります。
融資に申し込みたいタイミングで用意できないと、困ってしまいますよね。
このようなことがないように、確定申告した後は書類をきちんと管理して、必要なときに備えたいものです。
さらに、融資を申し込む際には、過去3期分ほどの確定申告書を求められることが多いです。
必要な時になって「受領印がない!」という事態を防ぐためにも、毎年確認してから保管しておきましょう。