融資を断られた!担当者の質が低いときにとるべき対策とは

金融機関に融資を断られたとき、原因は大きく以下の3つに分けられます。
- 企業の財政状況が悪い
- 担当者の質が低い
- 企業努力と担当者の熱意が不足している
融資を断られたときは「何が悪かったんだろう」と、落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
しかし、事業者側に特に問題がなくても、融資を断られてしまうことがあるのをご存知でしょうか。
そしてその場合は、比較的簡単に融資を復活させられる可能性があります。
今回は、「担当者の質が低い」ことが原因で融資を断られた場合の対策についてご紹介します。
担当者の質が融資の成否にかかわる

長く事業をおこなっていると、金融機関の担当者が替わることはよくあることです。
経営者に聞いてみると「担当者が替わったらお金が借りづらくなったことがある」という方はたくさんいらっしゃいます。
事業者は何も変わっていないのに、担当者が替わって融資が通りづらくなるというのは、質の低い担当者にあたってしまったのが原因とみてほぼ間違いありません。
質の低い担当者・質の高い担当者の違い

質の低い担当者には、以下のような特徴がみられます。
- ヒアリング能力が低い
- 分析能力が低い
- 文書作成能力が低い
そのため、ヒアリングしても事業者の実態をきちんと把握できず、内容を分析することができないため稟議書に事業者の内容が正しく反映されないという事態に陥ってしまいます。
稟議書というのは、金融機関の担当者が作成し、支店関係者や本部で回覧される書類です。
融資の可否は稟議書で審査されるため、事業者がどれだけ頑張っても稟議書のクオリティが低ければ融資が通ることはありません。
逆に、質の高い担当者というのは、担当先の融資を成功させるスキルを持っています。
精度の高いヒアリングや分析はもちろん、上司にダメ出しをされれば食い下がって稟議書を通す努力をしてくれるのが、質の高い担当者です。
どちらと一緒に仕事をしたいかは一目瞭然でしょう。
自社の担当者は大丈夫?担当者の質を測る一つの質問

自社の担当者の質に不安を覚えたら、「弊社の強みを5つ教えてほしい」と質問してみましょう。
普段から担当先の事業内容をきちんと把握・分析できている担当者であれば、社長が認識している強みと同じような答えが返ってくるはずです。
逆に、的外れな答えが返ってきたら、ヒアリング能力や分析能力のない、質の低い担当者である可能性が非常に高くなります。
そのように認識のずれている担当者が、金融機関本部に掛け合って融資を取りつけられると思いますか?
質の低い担当者にあたってしまったときの対策

もし、質の低い担当者に当たってしまっても、きちんと融資が通るようになる対策はあります。
それは「支店の貸付担当役席に直接話を持っていく」ということです。
貸付担当役席とは、支店の貸付の責任者を指します。
責任者というだけあって知識も経験も能力も高く、実力のある人物であることがほとんどです。
担当者が理解してくれないような内容でも、よく聞き理解してくれるでしょう。
また、貸付担当役席にきちんと情報が伝わっていれば、担当者が出来の悪い稟議書を出してきても修正指示を出してくれます。
結果的に内容の濃い稟議書になり、融資が通るようになるのです。
貸付担当役席は融資の決裁権を持つ存在です。
そのような人に直接つながりをもち、情報を渡すことできれば融資の成功率はグンとあがります。
自社の担当者の質が低いかも、と感じたら貸付担当役席とつながりを持つようにしてみましょう。
もし、現在の担当者に不満がなくても今からパイプ作りを始めてみるのもおすすめです。
金融機関において担当者の異動はよくあることです。
いつか質の低い担当者がまわってきてしまうことがあるかもしれません。
融資を断られた原因を知る方法

質の低い担当者が融資否決の原因の場合、担当者との日々の付き合いの中で「この担当者、よくないかも」と感じ取ることがで原因がなんとなく分かります。
その場合は、さきほど解説した貸付担当役席に話を通すことができれば融資OKになる可能性は十分にあります。
原因が分からない場合には、担当者にきちんと否決の理由を求めましょう。
担当者が答えてくれないのであれば、やはり貸付担当役席に話を持っていくのがスムーズです。
日頃から貸付担当役席とつながりをもっておいて損はないでしょう。
融資を断られた原因を確認して正しい対策を

「融資を断られた」という事実は少なからずショックなはずです。
しかし、嘆いていても状況は変わりません。
まずは融資を断られた原因を確認しましょう。
担当者の質の低さが原因の場合は、貸付担当役席と再度交渉することで融資が通った事例はたくさんあります。
それ以外の原因でも、断られた融資が復活することは十分ありえます。
原因に正しくアプローチして融資を勝ち取るなら、融資に詳しい士業・コンサルタントなどの専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
融資を断られた原因の究明から対策まで、きっとあなたの心強いサポーターになるでしょう。