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経営者保証とは?外す方針がある金融機関の見分け方!

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2019年の12月に「金融検査マニュアル」が廃止されました。

金融検査マニュアルが廃止された後に、金融庁が金融機関を監督・指導するためのツールとして「金融仲介機能のベンチマーク」が用意されています。

金融機関の金融仲介機能のベンチマーク(選択ベンチマーク)とは

金融仲介機能のベンチマーク(選択ベンチマーク)とは、金融庁が金融機関を監督・指導するために使用しているツールの事です。

金融庁は、この金融仲介機能のベンチマークを使い、金融機関に対し2つのことを積極的におこなわせようとしています。

それは、下記の二つのことです。

  • 事業性評価融資
  • 本業支援

詳しく見てみましょう。

事業性評価融資とは

事業性評価融資とは、企業の事業内容や将来性・強みなどを、財務上の数字だけでなく、融資をするかしないかの判断材料にしましょう。ということです。

この事業性評価融資の良い点は、事業に将来性・強みがあると判断されれば、融資を受けやすくなるというメリットがあります。

ただ、将来性や強みは数字であらわすことができないので、プレゼン能力も必要になってきます。

本業支援とは

企業が抱える課題を、金融機関も一緒に解決していこうという取り組みです。

資金の問題だけではなく、売り上げの向上や製品開発など、企業の価値も高めて、金融機関と企業の信頼関係を強くして、共に発展していこうという主旨になります。

まず各金融機関の選択ベンチマークをチェック

金融機関はたくさんありますが、この選択ベンチマークの内容も公表していますので、気になる金融機関がどのような融資方針をしているのかがわかります。

選択ベンチマークには、いろいろな項目がありますが、その中でも「選択ベンチマーク9・11」を見ると、金融機関がどのような融資を積極的におこなおうとしているかがわかるのです。

  • 選択ベンチマーク9…地元の中小企業の無保証のメイン取引先の割合
  • 選択ベンチマーク11…経営者保証に関するガイドラインの活用先数や、全与信先に占める割合

この2つのベンチマークを選んでいる金融機関は「経営者保証を取らない融資」に積極的に取り組んでいる金融機関だと読み取ることができます。

ただし、積極的におこなっていると言っても「本店は積極的でも、支店はそこまででは…」という場合もあります。

金融機関の支店に赴いて直接質問しよう

そこで気になってくるのが、これから訪問するのが、融資をお願いしたいと考える金融機関が支店だった場合です。
この近隣の金融機関が選択ベンチマーク9・11を選択していれば、融資申請をお願いしたいと思う支店に訪問して、以下の6点を支店長に質問してみましょう。

この質問をおこなうことで、現場の支店でも「経営者保証をとらない融資」を積極的におこなう熱意があるか見極めることができますよ。

  1. 新規融資の「経営者保証をつけない融資の割合」はどのくらいか
  2. 昨年、保証契約を解除した件数は全体(支店も含む)で何件か
  3. どういった内容(具体的に)なら、経営者保証を外してもらえる可能性があるのか
  4. 経営者保証を外せた事例を具体的に教えてほしい
  5. 事業を承継した時の経営者保証の取り扱いについて教えてほしい
  6. 信用保証協会の保証付き融資に関しての、経営者保証の取り扱いについて教えてほしい

上記の質問に、支店長や権限を持つ人が、よどみなく答えてくれたら「この支店は経営者保証を取らない融資に積極的だ」と判断できるでしょう。

経営者保証とは

経営者保証とは、企業が金融機関から融資を受ける時に、経営者(個人)が連帯保証人になることです。

そのため、もしも経営がうまくいかず、事業をたたむことになってしまった場合、返済が終わっていないお金の支払いは、経営者がおこなわないといけなくなります。

経営者個人が返済をしなければならなくなるので、経営者の家族にも影響がありますから、できれば経営者保証のない融資をと、望む経営者は多いのです。

ですが、経営者保証が良くない制度ではありません。

もしも、事業を継続できなくなってしまった場合、経営者はその責任を取らないといけない義務があります。

ですから、経営者保証は悪い制度ではないのですが、経営者にもしものことがあれば、経営者以外の人が責任を負わなければならなくなるので、その点を考慮する必要があるのです。

経営者保証を外すメリット

ガッツポーズの女性

経営者保証のない融資のメリットの一つに、「経営者の家族を守ることができる」があります。

経営者は、自分の起こした事業に対して責任を取る必要がありますが、経営者の家族にはその責任はありません。

ですが、経営者保証が付いたまま、経営者にもしものことがあった時には、残された家族がその責任を負わないといけなくなります。

最悪な場合、自己破産も視野に入れないといけなくなるのです。

そのために、最初は経営者保証のついている融資しか受けられなくても、ゆくゆくは経営者保証のついていない融資に借り換えをすることを、視野に入れておいた方がいいでしょう。

そのために、融資を金融機関にお願いする前に、その金融機関の選択ベンチマークを確認しておく必要があるのです。

金融機関を選別する「目利き力」も重要!

一口に「融資」といっても、個々のケースはさまざまです。

事業形態によっても事情はさまざまなので、ひとつとして同じ案件はありません。

選択ベンチマークを確認していて、「いずれは経営者保証を外したい」と考えていても、それなりの手順が必要になってきます。

そのような場合には、長く付き合える、的確なアドバイスをしてくれる専門家に相談することも大切です。

>>経営者保証を外して、家族にも安心感を与えたい経営者はこちら!

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