2回目のコロナ融資を考えるなら知っておくべきポイント
新型コロナウイルス感染症のニュースが聞かれるようになってから、約1年が経ちました。
1年前、世界が、日本がこんなことになると誰が予想していたでしょうか。
感染の拡大とともに経済は低迷し、資金繰りに困った事業者の多くが、コロナ融資へ申し込みました。
そして2021年1月現在、その調達資金が少なくなり、2回目のコロナ融資(追加融資)を希望する事業者が増えています。
今回は、2回目のコロナ融資を受けられるのかどうか、そのために必要な準備についてご紹介します。
2回目のコロナ融資を検討されている場合は、ぜひご一読ください。
2回目のコロナ融資は受けられる?
そもそも1回目のコロナ融資の返済がまだできていない状況で、2回目のコロナ融資は受けられるのでしょうか。
結論からいうと、2回目のコロナ融資を受けることは可能です。
2020年春頃の1回目のコロナ融資では、借入額の目安は月商の3カ月分でした。これは、3カ月程度でコロナの影響はおさまると思われていたからです。
しかしその見込みは外れ、2021年1月現在も、新型コロナウイルスは収束する気配がありません。
2回目のコロナ融資を申し込むことは、避けられない状況といえるでしょう。
実際、すでに2回目のコロナ融資を成功させている事業者もいらっしゃいますので、安心してください。
2回目のコロナ融資を受けるために準備するもの
では、2回目のコロナ融資の申し込みは、どのように進めていけばよいのでしょうか。
まず、2回目のコロナ融資を申し込むのは「1回目にコロナ融資を借りた金融機関」がベストです。
前回の資料があるので、手続きも比較的スムーズに進めることができます。
一方で、2回目の融資の審査は1回目より厳しくなっているのも事実です。そのため、1回目よりも慎重に、丁寧に準備する必要があります。
具体的には、以下の4つの資料を用意して融資審査に臨みましょう。
- 事業計画書
- 試算表
- 資金繰り表
- 融資依頼書兼経営計画書
ではなぜ、2回目のコロナ融資では、これらの資料が追加で必要なのでしょうか。
融資を成功させるには「返済可能性」の有無が重要
2回目のコロナ融資を成功させるためには、金融機関に融資の返済可能性をきちんと提示する必要があります。
そのために必要なのが「事業計画書」「試算表」「資金繰り表」「融資依頼書兼経営計画書」の4つの資料なのです。
なぜ返済可能性を示す必要があるのでしょうか。1回目のコロナ融資との違いは大きく3つあります。
「スピード重視」から「内容重視」の審査体制
1回目のコロナ融資では、資金繰りに困った事業者の申し込みが殺到したため、スピード重視の審査を行っていました。
しかし、現在では金融機関は人材を揃え、審査の体制も整っています。そのため、1回目よりも申込内容を精査するようになってきているのです。
本来、「きちんと返せるか」という返済可能性は、融資審査で重要視されるポイントです。2回目が厳しくなったというより、1回目が緩かったと捉える方が正しいでしょう。
2回の融資による返済額の増加
2回目のコロナ融資を申し込む事業者の多くが、1回目のコロナ融資の返済を始められていません。
そこで2回目のコロナ融資が上乗せされてしまうと、返済額が増えてしまいます。
貸した金額が大きくなるほど、きちんと返済する能力があるのかどうかは、金融機関も気にするところでしょう。
景気回復の兆しが見えない日本経済
新型コロナウイルスは、まだまだ収束の気配がありません。経済への影響もしばらく続くでしょう。
景気回復の兆しが見えないなかで、事業者の返済計画の内容・精度はとても重要なのです。
以上の3点から、金融機関もしっかり審査をし、事業者の返済可能性を見極めたうえで融資を行いたいのです。
逆に、返済可能性がわかる資料をしっかり提示することができれば、申し込みが混み合っている状況でも、スピーディーな融資を受けることが可能になります。
2回目のコロナ融資を考えるなら、事前の入念な準備が不可欠です。
融資に失敗したら再申し込みまでは時間がかかる
コロナ融資に限った話ではありませんが、融資は一度否決されると、次に審査を受けられるまでに3~6カ月ほどかかってしまいます。
資金繰りに困っているから融資の申し込みをしているのに、最長で半年も融資を受けられないというのは、かなり厳しい状況です。
このようなことを避けるためにも、焦って融資を申し込むのは禁物です。準備は念入りに、「急がば回れ」の精神で臨みましょう。
しっかり事前準備をしてスピーディーに融資を受けよう!
2回目のコロナ融資を受けるために必要な準備と、その理由をご紹介しました。
キーワードは「返済可能性」です。借り入れた金額を返済する計画と、それがわかる資料を準備しましょう。
金融機関に「ここなら貸しても大丈夫」と思ってもらえることが重要です。
もし、返済可能性が示せずに否決されると、再び申し込むにはさらにハードルが高くなってしまいます。
逆に、きちんと準備ができていれば金融機関も審査しやすくなり、スピーディーな融資を受けることが可能です。
このコロナ禍を乗り切るためにも、しっかりした事前準備で、2回目のコロナ融資に臨みましょう!