金融機関のはずれ担当者を知ろう!融資を成功させるために
金融機関内で、融資の可否を決定するのに使われる大事な書類が融資稟議書です。
その融資稟議書を作成するのは、金融機関の担当者です。
つまり、融資の可否は担当者の腕にかかっているといっても過言ではありません。
そのため「はずれ」の担当者にあたってしまったら、通る融資も通らなくなってしまうということもあります。
そんな状況はなんとしても避けたいものです。
今回はどんな担当者が「はずれ」なのか、「はずれ」の担当者にあたってしまったらどうしたらいいのかご紹介します。
「はずれ」の担当者がもつ4つの特徴
融資を成功させるような担当者は、顧客である事業者の声を聞き、情報を集め、事業の成功可能性を判断することができる人です。
逆に「はずれ」と言われるような担当者は、自己中心的で顧客が見えておらず、うわべだけの仕事に終始しがちです。
そんな担当者の具体的な特徴を4つご紹介します。
自身の担当者と照らし合わせながら読んでみてください。
ノルマのために「お願い」してくる担当者
金融機関の渉外担当者には、保険や投資信託、各種ローンなどの過酷なノルマが課されています。
自分のノルマ達成のために、顧客の都合を無視してこれらの「お願い」をしてくるような担当者は注意が必要です。
月末に限って訪問してくるような担当者も、その訪問理由はノルマ達成であることが多いものです。
月末は事業者も忙しいので、やはり顧客の都合を考えていない「はずれ」の担当者といえるでしょう。
信用保証協会の保証付き融資をすすめてくる担当者
信用保証協会の保証があれば、もし返済が滞っても協会が立て替えてくれるので、金融機関にとっては安心です。
一方で、事業者が保証を受けられる枠には限りがあります。
新規で取引を始める金融機関なら、事業者についての情報も多くないので、保険としてそのような対応をするのも理解できます。
しかし、それなりに継続して取引している金融機関で、保証付き融資をすすめてくるような担当者は事業者の枠を考慮せず「自分の安全が最優先」する「はずれ」の担当者といえるでしょう。
返信や反応が遅い担当者
優秀な担当者はレスポンスが早く、融資までの決定もスピーディーです。
逆にレスポンスの遅い担当者は、融資の決定を左右する稟議書の内容も悪いことが多く、融資が通らない可能性も高まります。
融資依頼から2回のヒアリングを経て、早ければ2週間、遅くとも1カ月程度で融資を決定するのがひとつの目安です。
融資依頼から最初のヒアリングまで1週間以上かかる担当者なら、注意しましょう。
格付けを重視する担当者
金融機関における格付けとは、財務諸表の内容や担保、保証人によって決まる安全性の高さのことで、コンピューターに数字を入れればわかるようなものです。
2014年ごろまでは、金融庁も格付け重視の融資を指導していました。
しかし、現在では事業主の将来性や成長可能性を評価するよう方針を変更しています。
この将来性や成長可能性を評価するには、銀行員の高いヒアリング能力が必要です。
格付けを重視する担当者は、ヒアリング能力がありませんとみずから告白しているようなものなのです。
そんな担当者に融資を依頼するのはいかがなものでしょうか。
「はずれ」の担当者にあたってしまったら
「はずれ」の担当者にあたってしまったらどうすればよいのでしょうか。
銀行都合の人事異動やよっぽど大きなクレームでもない限り、担当者はを変えるのは至難の業です。
しかし、対処法はあります。
「ひょっとして、この担当者…」と感じたらすぐに取り組みましょう。
別の金融機関との取引のウェイトをあげる
担当者が変えられないなら金融機関を変えましょう。
別の金融機関の優秀な銀行員に、融資を担当してもらえばいいのです。
とはいえ、いきなり新規の取引で融資を始めるのはハードルが高めです。
普段から少額でもいいので複数の金融機関と取引しておくのが良いでしょう。
担当者の上司とのつながりを強くする
担当者がダメなら、そこを飛び越えて担当者の上司とつながりを持つようにしましょう。
こうすれば、重要なことはその上司に話をすればよいので、担当者の良し悪しは関係が無くなります。
融資の決定まで早くなったり、良いサービスを提供してもらえる可能性もあるので、いいことづくめの対処法です。
「はずれ」の担当者には素早く対処!融資を成功させよう
金融機関の「はずれ」の担当者の特徴と、出会ってしまったときの対処法についてご紹介しました。
「はずれ」の担当者は自分のことが最優先で、顧客である事業者のことは二の次です。
そのため
- ノルマ達成のお願いをしてくる
- 保証付き融資をすすめてくる
- レスポンスが遅い
- 格付けを重視する
といった特徴が見られます。
このような人と一緒に仕事をしても、けっして気持ちのいいものではありません。
それだけでなく、融資の成功も遠のいてしまいます。
いいことは一つもないでしょう。
そんな時は
- 取引金融機関のウェイトを切り替える
- 担当者の上司にアプローチする
といった方法で乗り越えましょう。
素早い判断、素早い対処が融資成功の近道です。