セーフティネット保証4号「認定申請書」の取り方を解説!
新型コロナウイルスに関するさまざまな支援策が話題になっています。
そこで今回は、新型コロナウイルスで困っている事業者へ向けた緊急経済対策にも使える「セーフティネット保証4号」についてご紹介します。
セーフティネット保証4号と認定申請書について
緊急経済対策のうち、銀行など民間の金融機関の特別融資は「信用保証協会融資(マル保融資)」が主体です。
中小企業など、規模や信用度が十分でない人でも融資を受けられるように、その「融資の保証人になってくれる公的機関」が信用保証協会です。
「セーフティネット保証4号」は、この信用保証協会の保証付き融資のひとつです。
セーフティネット保証4号とは?
セーフティネット保証の正式名称は「経営安定関連保証(中小企業信用保険法第2条第5項)」で、さらに1号(連倒産防止)、6号(取引金融機関の破綻)などその原因により細分化されています。
そして「突発的災害(今回の新型コロナウイルス感染症が該当)」を原因にする4号のことを「セーフティネット4号」と呼んでいます。
認定申請書の取り方
セーフティネット保証4号で融資するのは、銀行などの金融機関です。
コロナウイルスの緊急経済対策といっても、融資には当然審査があります。
民間金融機関に融資を申し込みたい場合、認定申請書が必要です。
ここからは、具体的に認定申請書を取得するための手続きを説明します。
東京都中央区を参考にご紹介します。
(参考引用 東京都中央区ホームページ/新型コロナウイルス感染症に係るセーフティネット保証4号の認定申請を受け付けています
https://www.city.chuo.lg.jp/sigoto/kigyohenoyusi/yongounintei.html )
1.自分が対象であるかどうかを確認する
確認方法は「自分の開業地域+セーフティネット保証4号」で検索します。
そこで、申請するための情報を確認してください。
セーフティネット保証4号の対象を、東京都中央区を例にご紹介します。
次のいずれにも該当する中小企業が対象です。
・法人の場合は中央区に本店登記があること
・個人の場合は中央区に主たる事業所があること
・3か月以上継続して事業を行っていること(注釈1)
・新型コロナウイルス感染症に起因して、事業に係る影響を受け、最近1か月間の売上高または販売数量(建設業にあっては、完成工事高または受注残高。以下「売上高等」という。)が前年同月に比して20%以上減少しており、かつ、その後2か月間を含む3か月間の売上高等が前年同期に比して20%以上減少することが見込まれること(注釈2)
注釈1:前年実績の無い創業者や、前年以降店舗や業容拡大してきた事業者の方についても、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている場合には、セーフティネット保証4号が利用できるようになりました。
注釈2:単純な売上高等の前年比較での認定が困難な場合、新型コロナウイルスの影響を受ける前などを基準として比較できるようになりました。比較方法の詳細は、「新型コロナウイルス感染症に係る認定基準の運用緩和について」をご確認ください。
2.管轄の市区町村の担当部署に連絡をする
セーフティネット保証4号の認定申請書は、市町村の役所に提出します。
提出先は、融資を申込む金融機関ではありませんので、注意してください。
たとえば東京都中央区役所では、商工観光課相談融資係が窓口になります。
なお、中央区では申請が事前予約制になっています。
事前予約が必要な役所では、必要書類の確認などもあわせて、必ず予約をしてから出向くようにしてください。
3.必要な書類を用意する
主に下記の(1)~(3)の書類が必要になりますが、種類も多くはないので、それほど大変な作業ではありません。
(1)申請用紙
専用の申請用紙(認定申請調書、認定申請書)は市役所などに備え付けがありますし、中央区の場合はホームページから打ち出して使うこともできます。
(2)【申請書のほかに必要な書類】
<法人の場合>
・登記簿謄本(3か月以内に発行された原本)
・3か月以上継続して事業を行っていることがわかることがわかる資料
(事業所の賃貸契約書のコピー等)
・ 売上が減少していることがわかる資料
①昨年の合計残高試算表(毎月の売上が記載されているもの)
②今年の合計残高試算表(毎月の売上が記載されているもの
③前期の確定申告書ならびに決算書
④今年の直近1ヶ月分の売上実績&今後2ヶ月分の売上予測表
<個人の場合>
・確定申告書(税務署受付印のあるもの)のコピー
・3か月以上継続して事業を行っていることがわかることがわかる資料
(事業所の賃貸契約書のコピー等)
・ 売上が減少していることがわかる資料
①直近1ヶ月の売上がわかる資料(試算表があれば試算表)
②今年の直近1ヶ月分の売上実績&今後2ヶ月分の売上予測表
*なお、必要書類は、各市区町村のHPでもご確認ください。
4.予約した日に、市区町村に必要書類を持っていく
認定申請書の受付期間は決まっているので、各市区町村にきちんと確認してください。
例えば、東京都中央区の場合、新型コロナウイルス感染症に係るセーフティネット保証4号の認定申請期間は、令和2年3月2日から令和2年6月1日までとなっています。
事前予約が必要な場合は、予約した日時に遅れないよう、必要書類を持参してください。
5.認定書を受け取る
申請を受理してもらうと、認定書をいつ頃受け取ることができるか、おおよその予定を教えてくれます。
省力化のため、できた時点で連絡してくれる役所は少なくなっています。
予定された日時になったら、認定書が完成しているかを念のため確認し、取りに行くのが良いでしょう。
スムーズに申請するために
今回は、「セーフティネット保証4号」の認定申請書の取り方を具体的にご紹介しました。
これは、民間金融機関での緊急融資に使えるものですので、必要に応じてぜひご活用ください。