代位弁済となっている債務の返済優先度は?後回しにしても大丈夫?

融資の返済は、計画的に行っていきたいものです。
しかし、さまざまな理由から返済が行えなくなり、代位弁済になっているという場合もあるでしょう。
代位弁済となっている融資のほかにも融資の返済が迫っている場合、代位弁済の方を後回しにすることができないのかと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、代位弁済の優先度について解説します。
代位弁済となっている債務は優先度は高い?

返済しなければならない融資や支払い期限が過ぎている税金など、複数の負債を抱えている場合、代位弁済となっている融資の返済を後回しできると楽になるという場合もあることでしょう。
しかし、既に代位弁済となっている融資を相談せずに優先順位を下げて返済することはおすすめしません。
毎月の返済額を減免する場合には、バンクミーティングを行い、各銀行の承諾を得る必要があります。
ですので、もし代位弁済となっている融資でお困りの場合には、一度金融機関や保証協会に相談してみるのがおすすめです。
追加返済について

代位弁済となっている融資を抱えている方のなかには、半期に一度など様子をみて追加返済をしたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、そのような場合にどれくらいの金額をどこに返済すればいいのかわからず、悩んでしまうケースもあるかもしれません。
追加返済を行う場合には、代位弁済となっている融資の金融機関ごとの債務割合を考慮して、融資金額按分で追加返済すれば問題ありません。
この場合には、バンクミーティングを開催する必要もないでしょう。
代位弁済とは

代位弁済とは、単に融資を肩代わりしてもらうということではなく、債券自体を保証会社に移すことです。
債券自体を移行しますので、返済だけではなく残高から利息、諸費用などのすべての債権を保証会社に渡すことになります。
代位弁済は、信用情報にも傷がつくため、返済がどうしてもできないときの最終手段ともいえるでしょう。
すべての債権を移しているため、代位弁済が行われた後の返済は、保証会社に行います。
返済方法についても、保証会社と交渉して行っていくことになります。
いまの返済額から減額できる?

例えば、代位弁済となっている融資のうち、一番借入額が少ないA社に毎月1万円返済していたとします。
ほかに融資を借り入れている割合の大きい銀行と按分した場合、妥当な返済額が5千円だったとして、減額に応じてもらうことは可能でしょうか。
結論から申し上げると、今まで返済ができていた以上、減額したいと申し出ても銀行側が認めてくれる可能性は低いでしょう。
それでもどうしても減額してほしい場合には、バンクミーティングを行い、合意を得る必要があります。
しかし、バンクミーティングを行うのにも費用がかかりますので、月5千円程度の減額であれば、そのまま支払いを続ける方が安くなる可能性があります。
バンクミーティングとは

バンクミーティングとは、同じ事業者に対して融資をしている銀行が一同に集まってミーティングを行うことです。
このバンクミーティングは、
- 高額な融資をほかの銀行と共同で行う場合
- 業績が悪化している会社に対し、再生計画や融資の条件変更について融資している銀行が集まり話し合う場合
開催されます。
代位弁済の場合は後者に当たり、バンクミーティングを行うことで返済が全くできないという状況を未然に防ぐことを目的としています。
一度にすべての銀行を集めて説明や交渉ができるので、効率的な点がメリットです。
しかし一方で、各銀行の考えが異なったり、経営改善計画が甘かったりすると、せっかくバンクミーティングを行ってもその日で内容が固まらない場合があります。
そのため、経営改善計画はしっかりと作り込み、きちんと説明できるように用意しておくことが大切です。
断られないに入念に事前準備をすることが大事!

返済の交渉となると、なかなか言い出しにくいことですので、女性の場合は特にギリギリまで我慢して支払ってしまうパターンが多く見られます。
しかし、無理をして返済を続けていると、却って状況が悪化してしまい、より負債を抱えてしまうことになりかねません。
そのような事態になる前に金融機関へ相談したいものです。
しかし、一人で相談して断られてしまった場合、再度返済の交渉を行うのはとても勇気がいるでしょう。
ですので、返済の交渉を行う際には事前準備をしっかり行いたいものです。
なかでもバンクミーティングの手配など、事業を行いながらご自身で対処するのは負担が大きいことでしょう。
お困りの場合には早めに専門家に相談を行い、事前準備から一緒に行うと負担が軽減します。
弊社でも、代位弁済となっている融資について随時相談を承っておりますので、ぜひお声がけください。