【金融機関】決算書が未提出でも大丈夫?国補助制度の概要

事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)が2024年3月から始まりました。
この保証制度の注目ポイントは「経営者保証解除」ではないでしょうか。
ですが国補助制度の内容を見ると「過去2年間に決算書などを、申し込む金融機関の求めに応じて提出している」とあります。
もしも今まで、金融機関に決算書を提出していなかった場合、この制度を活用することはできないのでしょうか。
Contents
事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)

事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)とは、どのような制度なのでしょうか。
事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)とは

国補助制度とは、経営者保証の機能を他の方法で代替えをすることで、経営者保証の解除をおこなうかどうかを選択できる制度です。
保証料率を上乗せするという条件で、保証人による保証を提供しないことを選択できます。
事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)の概要

事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)の概要をご紹介します。
<事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)を受けられる要件>
1.過去2年間(法人の設立から2年経過していない場合、その期間)に、決算書などを申し込む金融機関の求めに応じて、提出している
2.直前の決算で、代表者の貸付金やその他の債務がないだけではなく、代表者への役員報酬や賞与などが社会通念上相当と認められる額を超えていないこと
3.下記の両方または、いずれかを満たすこと
- 申し込み日の直前の、決算の貸借対照表上で、債務超過していないこと
- 申し込み日の直前2期の決算で、損益計算書上、減価償却前経常利益が連続して赤字ではないこと
4.下記の2つについて、継続的に充足することを誓約する書面を提出していること
- 申し込み日以降も、決算書などを申込金融機関の求めに応じて提出すること
- 申し込み日を含む、事業年度以降の決算で、対象の中小企業の代表者や代表者に準ずる人への貸付金やその他の金銭債権がなく、申し込み日を含む事業年度以降の決算で、該当の中小企業の代表者と準ずる人への役員報酬や賞与など、金銭の支払いが社会通念上相当と認められる額を超えないこと
5.信用保証料率の引き上げにより、経営者保証の提供をしないことを希望していること
<事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度(国補助制度)の内容>
- 保証金額…8,000万円(資金使途…運転・設備)
- 保証期間…一括返済:1年以内・分割返済:10年以内(据置期間1年以内)
- 連帯保証人・担保…不要
国補助制度(事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度)の注目ポイントは「5.信用保証料率の引き上げにより、経営者保証の提供をしない(経営者保証解除)ことを希望していること」ではないでしょうか。
決算書を提出していないと、経営者保証解除は2年待ち?

国補助制度(事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度)の要件に「過去2年間、金融機関の求めに応じて決算書を提出」とあります。
この要件を満たさないと、経営者保証解除も難しいのでしょうか。
決算書が未提出だと国補助制度は2年先まで活用できない?

もしも決算書を金融機関に提出していない場合は、要件通りに「2年先」まで待たないと、制度を活用して「保証料率を上げて、経営者保証を解除」することはできないのでしょうか。
結論をいえば、基本的に過去2年間、金融機関に決算書を提出していない場合は「要件を満たしていない」と捉えられ、断られる可能性も高いです。
ですが、金融機関との関係によっては対応してくれる可能性もありますので、最後までご覧くださいね。
金融機関によって対応してくれる可能性もあり?

過去2年間、金融機関に決算書を提出していなくても、対応してくれる可能性がある金融機関は、どのような状況なのでしょうか。
それは「金融機関との関係が良好」な場合です。
金融機関との関係がとても良好な場合は、下記のように多少の融通をきかせてくれる可能性があります。
- 「2年前から提出してくれていますよ」と提出していたことにしてくれる
- 制度の概要に「金融機関の求めに応じて」とあるので「金融機関から求めていなかった。だから提出していなくても問題ない。」と、解釈をされる
金融機関から、このような対応をしてもらえたら、国補助制度の活用も視野に入れられますよね。
金融機関ごとの対応を見極めるためには?

金融機関によっては、下記のように全く違う対応をされることもあります。
- 過去2年間の決算書の提出が無いので…
- すでに提出してもらっています。金融機関は今まで決算書の提出を求めてなかったから大丈夫
できれば、国補助制度(事業者選択型経営者保証非提供促進特別保証制度)の活用が、できるような対応をしてほしいですよね。
金融機関に対応してもらうためには、どのようなアクションが必要なのでしょうか。
金融機関からの良好な対応は、日頃からの関わり方が鍵

金融機関から、良い対応をしてもらうためには、日頃からの関わり方が大切です。
- 定期積立を契約
- 担当者のノルマに協力する
金融機関の担当者から、金融商品をおすすめされる場合もあるかもしれません。
無理のない範囲で協力すると、金融機関の担当者のノルマも達成される可能性が高くなるでしょう。
金融機関の担当者も人間ですから、感情もありますよね。
できる範囲の協力を積み重ねていくと、金融機関の担当者も前向きに検討してくれる可能性が高くなります。
日々を積み重ねた上で、担当者に打診をしてみる

上記のように、日頃から金融機関の担当者と良い関係を築いている場合は、担当者にこの制度が使えないか、打診してみましょう。
過去2年間分の決算書を金融機関に提出していないのですから「ダメで元々」な気持ちで聞いてみることをおすすめします。
「前向きに検討してみますね」という言葉が、金融機関の担当者からくるかもしれませんよ。
まとめ

国補助制度の概要を見て「条件を満たしていない」と、諦めてしまってはもったいないですよ。
捉え方によっては金融機関の担当者の判断がかわり「制度の活用ができる」というケースもあるのです。
ただし、制度の内容を知っていないと、このように担当者に打診することはできません。
事業運営に集中している経営者の皆さんは、制度の名前を知ることはあっても、内容までを把握をすることは難しいですよね。
そのような場合は、しっかりした知識を持っている専門家のサポートを受けて、進めて行きましょう。
