【東京都】IT人材育成に使える令和4年度DXリスキリング助成金とは?
現在日本ではDXやIotなど、デジタル技術の導入が進んでいます。
これは大企業だけではなく、中小企業や個人事業主も例外ではありません。
しかし、DXといわれても
- 詳しい人材がいない
- IT技術を学ぶ方法が分からない
- 学習するための予算がとれない
など、お困りの場合も多いことでしょう。
そのような状況を打破するために、東京都だけにはなりますが助成金があります。
今回は、IT人材育成に使えるDXリスキング助成金について解説しますので、ぜひご活用ください。
DXリスキリング助成金とは
DXリスキリング助成金とは、民間の教育機関が行う職業訓練やeラーニングを従業員に行わせた場合の費用を助成します。
助成することにより、中小企業でもDX人材を育てて活用することが目的です。
最大で64万円まで助成されますので、DXに関心がある場合はぜひこの機会に検討しましょう。
申請要件
DXリスキリング補助金の対象者は、中小企業や個人事業主です。
そのため、資本金や常に雇用している従業員の数に制限があります。
業種分類 | 資本金の額又は出資の総額 | 常時使用する従業員数 |
---|---|---|
小売業・飲食店 | 5,000万円以下 | 50⼈以下 |
サービス業 | 5,000万円以下 | 100⼈以下 |
卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
上記以外の産業 | 3億円以下 | 300人以下 |
また、大企業が株式や出資金の2/3を占めているなど”みなし大企業”でないことも条件です。
そして、以下の5個の要件にも該当していない場合が対象者として認められます。
- 東京都内に法人の場合は本社か事業所の登記があること
(個人事業主の場合は東京都の税務署に開業の届けを出していること) - 訓練費用は会社持ちであること
- 勤務時間内に訓練を行っていること
- 対象の訓練は国又は地方公共団体から助成を受けておらず、今後受ける予定もないこと
- 都税(法人事業税及び法人都民税)の未納付がないこと
助成対象の訓練要件
DXリスキリング助成金の対象となるためには、訓練する内容にも要件があるため注意が必要です。
具体的な要件として、以下の9つが挙げられています。
- 教育機関などが行う集合、または eラーニング等を利用して実施する訓練であること
- DXに関する専門的な知識・技能の習得や専門的な資格を取得するための訓練であること
- 通常の業務と区別できる訓練であること
- 都内で実施される訓練であること
- 教育機関などの受講案内と受講に係る経費(受講料等)が、ホームページやパンフレット等で一般に公開されており、1 講座及び受講者1人当たりの受講料があらかじめ定められていること
- 訓練時間が20時間以上であること
- 修了者の人数が1人以上であること
- 助成対象事業者が受講者の訓練状況を確認できること
- 中小企業が受講者の受講履歴等を確認できる訓練であること
そして、eラーニングを利用する場合には、受講履歴が分かるものを提出しなければならないため、申し込む前に教育機関に確認しておくようにしましょう。
あくまで外部の教育機関が行うものが対象であり、社内で行う研修は対象はなりません。
また、IT関係でもWordやExcelなど通常業務で使用していPCスキルの訓練は対象外です。
助成対象経費
DXリスキリング助成金の対象となる経費は以下の4項目です。
- 受講料(単講座によるもの)
- 訓練に必要な教科書及び教材代
- 訓練に付随する ID 登録料
- 訓練に付随する管理料(受講状況を確認するための費用など)
受講料に関しては、1講座や1人当たりの料金が明確である必要があり、サブスクリプション型の訓練で1人当たりの料金が不明確な場合は対象外です。
また、eラーニングを行うためPCやインターネット回線の費用、消費税も対象とはなりません。
助成上限額、助成率
DXリスキリング助成金の上限額と助成率は以下の通りです。
助成上限額 | 助成率 |
64万円 | 3/2 |
なお、申請は1事業者につき1回しかできませんので、注意しましょう。
申請受付期間、申請方法
DXリスキリング助成金の申請期間は、以下の画像の通りです。
直近の申し込みですと、第3回目が8/15までの申込期限です。
年内の最終申込期限は10/17までで、この期限を逃すと今年度は申し込めないのでしっかり記憶しておきましょう。
なお、助成金の支給には実績報告書提出期限からさらに3か月程度時間がかかりますので、あらかじめ費用を計算に入れておく必要があります。
DXリスキリング助成金の申込方法は、郵送のみです。
郵送先や必要な書類などは、以下の東京都の公式サイトで確認できます。
DXリスキリング助成金(中小企業人材スキルアップ支援事業) | 人材育成の支援 | TOKYOはたらくネット
上手に活用しましょう
AIやクラウド、RPAなどのDXツールは、導入するまでに訓練が必要ですが、一度身につけてしまえば事業にとっても大いに役立つことでしょう。
今回紹介したDXリスキリング助成金を活用して、生産性の向上や新製品・サービスの開発などに役立てていただければ幸いです。