代行はNG!補助金申請サポート活用術!依頼のメリットとポイントを解説
事業を運営していると、さまざまな補助金制度の利用を検討する場合がありますよね。
ですが、公募を見ると難しい言葉で書かれていて、正確な内容の把握が出来なかったり、自社の事業内容でも申請が可能なのか、わからない場合もあります。
そんな時は、専門家からサポートを受けることがおすすめです。
Contents
補助金申請の代行はNG
最初に、経営者が注意しておかないといけないことをご紹介しますね。
補助金の申請は、経営者本人がおこなわないといけません。
「申請作業を、あなたのかわりにおこないますよ」という業者もいますが、申請作業を代行することは認められていませんので、注意してください。
その理由は下記になります。
補助金の公募要項を見れば、申請方法や注意事項が記載されています。
一例として、中小企業や個人事業主が利用できる「小規模事業者持続化補助金」で見てみましょう。
【申請方法】
申請は、原則、電子申請システムで受け付けます。入力(記入)は、申請者自身が、申請システム操作手引き等に従いおこなってください。入力(記入)情報については、必ず申請者自身がその内容を理解、確認してください。<小規模事業者持続化補助金<一般型>第15回公募より一部抜粋>
代理申請は不正アクセスとなるため、一切認められず、当該申請は不採択となる上、以後の公募において申請を受け付けないことがあります。
【注意事項】
本補助金は、小規模事業者等が自ら自社の経営を見つめ直し、経営計画を作成した上で行う販路開拓の取組を支援するものです。外部のアドバイスを受けること自体は問題ありませんが、上記趣旨に沿わない申請は不採択となります。<小規模事業者持続化補助金<一般型>第15回公募より一部抜粋>
代行者に申請作業をお願いしてしまった場合、今後、補助金の利用ができない事態になります。
外部の専門家のサポート(アドバイス)を受けることと、申請を代行してもらうことは全く異なりますので、注意しましょう。
申請サポートの内容は?
申請サービスを依頼した場合、サポートしてもらえる内容と、経営者自身がおこなわないといけない内容をご紹介します。
サポートしてもらえる内容は?
申請サポートを依頼して、利用できる内容をご紹介します。
- 経営計画書・補助事業計画書の作成
- 電子申請
- 提出書類の準備や用意
契約の内容にもよりますが、基本的に、必要な書類の準備から申請の方法をサポートしてくれます。
経営者自身がおこなわないといけない内容は?
申請時に記載する書類の内容は、経営者が用意・準備しなければなりません。
- 補助金申請
- 事業計画の策定
- 補助金窓口への問い合わせなど
書類の作成のサポートをしてくれますが、それ以前の事業計画や方向性などは、事前に決めておく必要があります。
申請サポートのメリット
申請サポートを申し込むメリットは、経営者にとって有益なものばかりです。
専門知識を活用できる
申請サポートの大きなメリットは「専門家が持っている知識をフル活用できる」という点です。
専門家との契約内容にもよりますが、依頼者の事業経営に合う補助金の紹介や、申請に関するアドバイスをしてくれます。
時間と手間を節約できる
専門家は、実際に補助金申請の作業をしていますから、補助金の内容もきちんと把握しています。
補助金制度の中身を、どう解釈していいのか迷った時には、すぐに聞くことができますよ。
どのような書類が必要なのかや、作成方法も知っていますから、分からないことはすぐに相談して、時間と手間を節約していきましょう。
採択率アップにつながる
補助金は、先着順で受けられるものではなく、審査が必ずあります。
申請サポートを専門家にお願いすれば、どうすれば審査に通りやすくなるかを教えてくれますので、採択率がアップしますよ。
申請サポートを利用した場合のデメリット
補助金の申請サポートを、専門家にお願いすると、メリットだけでなくデメリットもあります。
費用負担が発生する
専門家にサポートをお願いすると、費用が発生します。
業者により異なりますが、下記のような料金プランが多いです。
- 着手金+成功報酬
- 着手金0で成功報酬のみ
- 不採択の場合は一部返金など
料金形態は事業者によって違いますので、しっかり確認しておきましょう。
申請サポートを受けても効果が得られない場合もある
専門家のサポートを受けても、不採択ということもあります。
そして、運悪く違法な業者にサポートを、お願いしてしまうこともあるかもしれません。
下記で紹介する申請サポート会社の選び方を参考にして、パートナー選びは慎重にしていきましょう。
申請サポート会社の選び方ポイント
申請サポートを依頼したいと思っても、何を基準に選んでいいのかわからないですよね。
依頼を受けてくれる専門家は?
補助金の申請サポートをおこなう専門家は、主に下記になります。
- 行政書士…公的な機関に提出する書類の作成を代行
- 中小企業診断士…経営課題に対する診断や助言をおこなう
- 税理士…補助金や融資に関する知識を持つお金のエキスパート。会計管理も可能
- 商工会議所・商工会…地域に根差している公的な支援団体。補助金の窓口でもあるので相談しやすい
- 民間コンサルタント会社(認定経営革新支援機構)…事業経営の全般をサポートしている。料金プランや実績の掲示・無料メール診断などを実施している
民間コンサルタント会社(認定経営革新支援機構)には、国家資格を持つ専門家たちが所属していることも多いので、迷った場合は相談してみてくださいね。
実績と専門性を確認
資格を持っていても、人それぞれ得意分野があります。
経営に関してのアドバイスは得意でも、補助金の申請が苦手な人もいるかもしれません。
インターネット上には、それぞれの専門家がホームページを設けています。
実績や料金も掲載されていますから、確認しながら比較していきましょう。
自社に合ったプランを提供してくれるか
申請サポートを選ぶ時は、料金プランも視野に入れておきましょう。
注意が必要なのは、他の業者と比べて「料金が安い」ことを売りにしている業者です。
新規で申請サポートを始める企業の場合は、料金がリーズナブルでも、特に問題はないでしょう。
ただし下記のような業者には注意しましょう。
- 創立して数年が経っている
- 実績が少ない
- 料金が安い
価格を低く設定している業者は、書類の作成に力を入れていない場合もあります。
しっかりした事業計画を立てていても、書類がしっかりしていなければ、採択されない可能性がありますので注意してください。
申請サポートにおけるQ&A
申請サポートを利用する時に感じる疑問を紹介します。
A.依頼のタイミングは?
Q.補助金が必要かもしれないと思ったら、すぐに相談を。
補助金の申請には、複数の書類の用意が必要です。
経営者とのヒアリングも必要ですから、補助金の申請を視野に入れ始めたら、すぐにパートナーになってくれる業者を探しましょう。
申請期限ギリギリでの依頼は、書類を作成するための時間が足りないので、断られる可能性が高くなります。
A.成功報酬はあるのか
Q.業者との契約内容によって変わります。
契約をするときにしっかり確認しておきましょう。
A.サポートを受けずに自分で申請はできない?
Q.自力での申請も可能だが、採択がどうしてもほしい場合はおすすめしない
初めての申請の場合や、どうしても補助金を活用して事業を軌道に乗せたい場合は、しっかりしたサポートを受けた方が、採択率は上がりますので、サポートを受けて申請をしましょう。
補助金サポートを受けたいと思ったら
申請サポートを受けて補助金の採択を得たい場合は、トータルバランスのとれた民間コンサルタント会社がおすすめです。
個々の専門家に相談することも悪くないのですが、その人の得意分野ではない場合もありますので、しっかり確認しましょう。
ただし申請サポートは、あくまでもサポート(アドバイス)が目的ですから、全てを丸投げにすることはできません。
もしも相談したコンサルタント会社から「全て代行しますよ」と言われた場合、信用のおける会社ではないので、避けるようにしましょう。