【東京都】女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業とは?
東京都では、 女性が活躍する社会の実現を加速させることを目指しています。
そのために都内の中小企業や起業家に対して、女性の健康に関する問題を解決するための技術の開発、改良、普及をサポートするための経費の一部を助成します。
それにより、フェムテックの技術開発と普及を促進し、都内の中小企業の発展を支援する助成金があります。
今回、その「女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業」について解説しますので、ぜひご活用ください。
女性活躍のためのフェムテック開発支援・普及促進事業とは
こちらは、都内の中小企業や起業家に対して、女性の健康に関する新しい技術を開発・改良し、広めるための費用の一部を助成します。
これにより、フェムテックの技術開発と普及を進め、都内の中小企業を支援し、女性が活躍できる社会を実現することを目指しています。
この助成事業では、女性の健康に関する問題解決を対象としています。
以下に示すテーマに関連しない美容などの目的のものは助成対象外です。
テーマ | 製品・サービス例 |
月経 | 月経に伴う月経痛や月経前症候群(PMS)の緩和等を目的とした製品・サービス |
月経前症候群(PMS)オンライン処方、布ナプキン、経♛ショーツ、月経カップ 等の生理関連製品、生理の貧困に関するサービスなど | |
妊娠・不妊 | 妊娠への準備や不妊治療等に関する製品・サービス |
不妊治療用医療機器、不妊治療可視化アプリ、妊娠・不妊に関する医療プログラム、排卵日測定デバイス、各種簡易検査キット(妊娠確認、子宮内環境等)など | |
産後ケア | 出産後の母体が回復するまでの期間を支援する製品・サービス |
授乳サポート製品、骨盤ケア製品、ホルモン検査による健康管理、産後女性の食 生活相談サービスなど | |
更年期 | 更年期(閉経前後の約 10 年間)に生じる各種不調の緩和等を目的とした製品・サービス |
ホットフラッシュによる辛さを軽減する衣料品、閉経の遠隔医療、尿漏れ改善の ためのトレーニング機器など | |
婦人科系疾患等 | 子宮筋腫、乳がん、卵巣がん等の発見~治療後のサポート等に関する製品・サービス |
乳がん術後用シリコンパッド、患者の QOL 向上のための衣料品、婦人科系疾患等に関する医療プログラム、婦人科系疾患についてのチャット相談など | |
ヘルス リテラシー | 健康に関連する正しい情報の収集・活用の支援に関する製品・サービス |
女性特有の健康課題についての理解を促進するポータルサイト、企業向けのフェ ムテック福利厚生サービスなど |
申請対象
対象者は、中小企業や個人事業主です。
以下の表と、大企業が実質的に経営に参画していないものが含まれます。
業 種 | 資本金及び従業員 | |
製造業、 建設業、 運輸業、 情報通信業( ソフトウェア業、 情報処理サービス業を含む) 、 その他業種( 下記 以外) |
3億円以下 又は300 人以下 | |
| ゴム製品製造業( 自動車又は航空機用タイヤ製造業及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を 除く) |
3億円以下 又は 900 人以下 |
卸売業 | 1億円以下 又は 100 人以下 | |
サービス業(下記以外) | 5千万円以下 又は 100 人以下 | |
| 旅館業 | 5千万円以下 又は 200 人以下 |
小売業 | 5千万円以下 又は 50 人以下 |
さらに、当助成事業では、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- 「女性の健康課題解決」に関連するテーマに取り組む開発・改良・普及のプロジェクトであること
- 新たな開発要素や比較的優れた要素があること
- 市場のニーズに対応していること
- 申請事業者が開発能力を持っていること
- 事業計画と資金計画が整合しており、安全性が確保されていること
そのため、資本金や常に雇用している従業員の数に制限があります。
助成対象経費
都内の中小企業や個人事業主などが、女性の健康に関する課題を解決する新製品の開発や改良、普及活動を行うための経費の一部を助成します。
助成対象経費には、開発・改良・普及に必要な経費の一部が含まれています。
助成上限額、助成率、スケジュール
助成の対象期間は、令和6年3月1日から令和7年11月30日まで(最長1年9ヶ月)です。助成の限度額は2,000万円で、助成対象と認められる経費の範囲内で2/3が助成されます。
以下、申請から交付までのスケジュールはこちらです。
実施内容 | 時期・期間 | 内容 |
事前準備 |
申請前までに | 本要項を熟読の上、下記ページにて「申請書」をダウンロードしてください。 https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/femtech/index.html |
GビズIDの発行申請 (未発行の方のみ) | 申請前に「GビズIDプライムアカウント」の取得手続きを行ってください(要印鑑証明書)。 | |
電子申請(Jグランツ) |
令和5年 9 月 25 日(月) ~10 月 16 日(月)17 時 | P.11~申請に必要な書類を全て揃えて J グランツよりアップロードし、申請を行ってください。 ※アクセスの集中により申請手続きが滞る可能性があります。通信環境等による遅れは考慮できませんので、十分な余裕をもって手続きを行ってください。 |
書類審査 (一次審査) |
~令和5年 12 月初旬 | 書類(一次)審査の結果(通過・不通過)は J グランツにて通知します。通過者には、面接(二次)審査の日時を通知します。 |
面接審査 (二次審査) |
令和 6 年 1 月中旬 | 面接審査は、公社が定める日時で行います。 日時の変更はできかねますので、あらかじめご了承 ください。 |
総合審査 | 令和6年2月中旬 | 一次審査、二次審査を踏まえて、総合的な審査を行います。 |
交付決定 |
令和6年3月初旬 | 総合審査の結果(採択・不採択)はJグランツにて通知します。 ※交付決定の際に通知する助成予定額は、審査の結 果、申請額から減額となることがあります。 |
助成事業開始 |
令和6年3月1日~ | 採択後に配布する「事務の手引き」に沿って助成事業を行ってください。 |
事前支援 | 交付決定後随時 | 公社担当者が貴社へ訪問し、事前支援を行います。 |
遂行状況報告 | 令和6年3月1日~ 令和6年 11 月 30 日 (報告書の提出は 令和6年 12 月 15 日まで) | 【遂行状況報告時に必要となる書類】 ・報告書(公社指定様式) ・助成事業の実施内容を示す書類 ・助成事業の経理関係書類 |
中間検査(支援) | 遂行状況報告書提出後 | 公社担当者が助成事業の実施状況の確認と中間の 支援を行います。 |
助成事業終了 | ~令和7年 11 月 30 日 (最長) | 助成対象期間内に、発注(契約)、取得、実施、支払 いが完了する必要があります。 |
実績報告 | 助成事業終了後から 15 日以内 | 【実績報告時に必要となる書類】 上記「遂行状況報告時に必要な書類」と同様 |
完了検査 | 実績報告書提出後 | 事業の実施場所または公社指定の場所で実施しま す。 |
助成金額 の確定 | 完了検査後 | 助成金の額は実績に基づくため、交付決定時の助 成予定額から減額となることがあります。 |
助成金交付 | 請求書提出から 約1か月後 |
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上手に活用しましょう
女性の健康に関する課題を解決する新製品の開発や改良、普及活動を行うためにとても役立つことでしょう。
今回紹介した支援事業を活用して、事業に役立てていただければ幸いです。