【融資】自己資金の何倍借りれる?自己破産でも申請可能?
創業融資を申請する時、自己資金の用意が必要です。
ですが、自己資金の用意ができなかったり、融資希望金額が「借りられるだけ借りたい」と、大きくなってしまう場合もあります。
そんな場合、ダメ元でも申請していいのでしょうか。
Contents
融資が否決されないためには、どうすればいい?
この「借りられるだけ借りたい」という考え方は、金融機関がとても嫌がる考え方になります。
なぜならば、金融機関は何も考えずに融資をおこなっているわけではなく、事業を発展・継続するために必要な分だけ申請してほしいと考えているからです。
金融機関から、悪印象を持たれないように、融資を申請するポイントはあるのでしょうか。
自己資金に対して融資希望額が大きすぎる場合は?
もしも、下記のような事例の場合、どうなるのでしょうか。
【創業融資を申請したい事業の一例】
- 自己資金…300万円
- 融資希望金額…2,000万円
- 資金使途…飲食店の開業
- ただし、15年前に自己破産経験あり(金融機関に融資の申込は問題ないと確認済み)
この条件で、融資申請をしても大丈夫でしょうか。
場合によっては融資そのものが否決に?
上記の事例で融資を申請した場合は、おそらく下記のような判断をされる可能性があります。
- 希望金額を減額してもそのビジネスを実行することは難しい
金融機関は、本気で事業を始めようとする人に対して、融資をおこないます。
上記の事例の場合、融資希望金額2,000万円に対して、自己資金が300万円しかありません。
「本気で事業を始めたい」と思うなら、自己資金を死に物狂いで貯めているハズです。
ですが、融資希望金額に対して、15%しか自己資金がない場合では、事業に対する本気度が疑われてしまいます。
そのため、融資希望金額を減額したとしても、融資そのものが否決される可能性が高いのです。
自己資金額を元にした、通りやすい創業融資希望額は?
融資希望金額が大きすぎる場合、融資金を途中で減額しても、融資自体が通りにくくなります。
では、融資希望額はどの金額が通りやすい目安なのでしょうか。
上記の事例を参照しながら、考えてみましょう。
融資が通りやすい自己資金の金額はどのくらい?
上記の例を参考にして、下記のパターンを考えてみました。
この2つのパターンだと、どちらが申請が通りやすいのでしょうか。
- 自己資金の3~4倍ほどで申請
- 減額を前提にして、1.よりも更に大きな融資希望額を申請
答えは1.の「自己資金の3~4倍ほどで申請」が、強いて言えばおすすめです。
自己資金の何倍くらいが融資希望金額としてベスト?
上記で、「自己資金の3~4倍ほどで申請」の方が、おすすめだと紹介しました。
ですが、自己資金の3~4倍の金額でも融資希望金額としては高額です。
創業融資の場合、「基本的に希望融資金額の3分の1ほどの自己資金が必要」と言われていますが、一般的な基準では「自己資金の2倍ほど」が目安になります。
ですので、2.のパターンよりも、1.の自己資金の3~4倍ほどで申請する方が、融資審査には通りやすいでしょう。
ただし、自己資金の3倍の融資希望額でも、難しいかもしれませんので、注意が必要です。
自己破産の経験がある場合、審査に影響する?
過去に自己破産の経験がある場合、審査に影響はあるのでしょうか。
上記の事例で、自己破産の経験があっても、金融機関から「申し込み自体は問題ない」と返答があったとのことですが、本当に大丈夫なのでしょうか。
自己破産とは?
自己破産とは、借金が多くなり、返済ができなくなる状態になった時の対処法の一つです。
裁判所に、自己破産の申し立てをおこない、免責の許可がおりれば、今までの借金が「0(ゼロ)」になります。
ただし裁判所に申し立てをおこなっても、免責の許可が下りないこともあり、その場合は返済をしなければなりません。
自己破産をすることで、生活がガラッと変わるわけではありませんが、自己破産をすれば、できなくなることがあります。
【自己破産したらできなくなること】
- ローンが組めない
- クレジットカードが使えない
- 20万円以上の価値のある財産は没収される(差し押さえ)
- 持ち家に住めないなど
自己破産をした場合、今まで気軽に使えていたクレジットカードの利用や、携帯電話の機種変更の分割払いもできなくなります。
できないことが増えて不便を感じてしまうかもしれませんので、お金は計画的に使いましょう。
自己破産した場合、審査は大丈夫?
自己破産した場合でも、一定期間経過していれば、融資の申請は可能です。
ですが、ブラックリストに情報が記載されているので、審査はかなり厳しくなるでしょう。
金融機関は信用情報(ブラックリスト)を照会しながら、ローンの可否を決めます。
もしも自己破産の経験がある人から、お金を貸してほしいと言われたら「また同じように、返済不可になるのでは」と心配になりますよね。
融資は大きな金額が動きますから、金融機関もより慎重になるでしょう。
金融機関は「リスクが少なく、しっかり返済できる」と判断する事業にしか融資をしません。
一度、自己破産をしている場合、創業融資の申請は可能ですが、審査が厳しくなると思っていた方がいいでしょう。
金融機関は「借りられるだけ借りたい」という考え方を一番嫌う
金融機関に融資申請をした時に、下記を検討して審査がおこなわれます。
- 事業の内容
- なぜ資金が必要なのか
- どれだけ必要なのか(備品を購入するなら、その備品の見積書)
必要なことをしっかり調べて、計画を立ててから融資申請をおこなえば、金融機関から悪印象を持たれることは無いでしょう。
金融機関が、申請された内容をしっかり調べて「この事業内容ならば、将来性がある。返済できるだろう」と判断すれば、融資申請も良い方向へ進みます。
ですから冒頭の「借りられるだけ借りたい」という計画性の無い考え方は、金融機関が一番嫌うパターンになるのです。
自己資金を貯めて適切な金額で申請を!
金融機関には、たくさんの人が融資の申込に来ています。
そのため融資の審査も、スムーズにおこないたいと思う金融機関は多いです。
金融機関に良い印象を持たれるためには、経営者側として「いかに金融機関側の負担を減らし、スムーズに申請を進めてもらうか」という配慮も求められます。
ですが、初めての融資申請をする場合は、どのように配慮をしていいのかわかりませんよね。
そんな場合は、しっかりアドバイスをしてくれる専門家と、一緒に進めていくことがおすすめです。
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