融資審査で「返済条件に無理がある」と言われた時の具体的な対応法

事業資金の確保は経営の根幹ですが、融資審査において金融機関から「返済条件に無理がある」と言われてしまうこともあります。
そんなときこそ、金融機関に正しい修正と明確な根拠を提示できるようにしたいものです。
今回は、そんな「返済条件に無理がある」と言われた場合の整理と改善策を、分かりやすくご案内します。
Contents
融資審査で「返済条件に無理」とされる典型パターン

金融機関が「返済条件に無理がある」と判断する具体的なケースを3つに整理できます:
月々の返済額が資金繰りを圧迫しているケース
営業利益やキャッシュフローが少ないのに、月々の返済負担が大きいと、「すぐ資金がショートするのでは」と判断されます。本当に返せる額かどうか、現実的な数字で示すことが重要です。返済期間が短すぎるケース
「早く返したい」「金利負担を減らしたい」気持ちは分かりますが、事業立ち上げ期や再建期なら、2〜3年で返済するのは資金負担が過大すぎます。「急ぎすぎ」は信用ポイントにも影響します。返済期間が長すぎるケース
特に運転資金で10年以上の長期返済を希望する場合、金融機関側は「資金の本質を理解していないのでは?」と疑問を抱きます。運転資金は通常3〜5年で返すのが「常識」です。返済期間の長さ自体もリスクと判断されかねません。
対応策:返済条件を現実的かつ戦略的に見直す4つのポイント

事業者目線で注目すべき、具体的な対応策は以下のとおりです:
1. 資金繰りと返済額のバランスを再確認
現状のキャッシュフローや営業利益を踏まえ、無理のない月次返済額を逆算します。どんなに有効な事業計画でも、資金繰りが破綻してしまっては意味がありません。
2. 長期返済を希望する場合は「なぜその年数が必要か」を説明
据置期間を設けることで、事業が軌道に乗るまでの猶予を作る。
毎月の返済額から逆算して期間を決め、資金負担の根拠を明確に。
売上計画に応じて返済期間を設定するなど、数値に基づいた計画を提示することが肝心です。
3. 据置期間や段階的返済を組み込む方法を検討
例えば、初期の数ヶ月は利息のみ返済、その後段階的に元金返済に切り替える方式など、柔軟な設計を提案することで、金融機関の安心感を高めます。
4. 長期での運転資金融資が難しい場合は、短期融資へ切り替えも選択肢
目的や活用資金の特性によっては、短期融資で柔軟な返済設計をするほうが金融機関に「筋が通っている」と判断されることがあります。
「なぜ断られたのか」を整理することこそが再申請の第一歩

融資審査に落ちた際は、まず金融機関に理由を丁寧に確認し、明確に把握しましょう。
特に「返済条件」の調整は次回のアプローチに直結します。
とある調査によると、返済条件の不整合は中小企業の融資断念理由の第3位に位置しており、しっかり整理すれば完全に改善可能な指摘事項です。
まとめ

今回は「返済条件に無理がある」とされた場合の対応方法を、分かりやすく整理しました。
ポイントは、以下の通りです:
現実的な資金繰りに基づく返済額を提示
返済期間の根拠を明示(据置や段階返済の設計を含む)
金融機関の視点で「無理でない」ことを説得する設計
そして審査に落ちた場合は、まずその理由を整理・理解することから始める
返済条件を見直すことは、単なる数字合わせではありません。金融機関との信頼関係を築く一歩です。
“返せる計画”というだけでなく、“相手(金融機関)にも納得される計画”こそが、再申請を通す鍵です。
弊社マイクリエイトは、そのような方法や、それぞれの金融機関へのアプローチの方法をしっかりとアドバイスいたしますので、下記のリンクからお気軽にお声かけくださいね。

