【東京2024】経営展開サポート事業とは?概要や取組を解説

これから事業を発展させていくために、色々な対策を考え、実行しようとしている経営者は多いでしょう。
東京都中小企業振興公社の「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」は、既存の事業を発展させたいと思っていても、そのための費用の捻出が難しいと考えている事業者も多いのではないでしょうか。
Contents
東京都中小企業振興公社の「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」とは

東京都中小企業振興公社は、事業環境の変化に対応するため、中小企業や個人事業主を対象にした支援策を実施しています。
「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」とは、下記が目的です。
- 経営基盤を強化
- 深化・発展の計画に対しての支援
消費者のニーズに答え、需要を回復させるための計画を、実行するための費用をサポートしてくれます。
経営展開サポート事業の概要

本事業は、中小企業者が自社の事業を「深化」または「発展」させることで経営基盤の強化につなげる取り組みに対して、必要な経費の一部を助成します。
経営展開サポート事業の取り組み①【既存事業を「深化」】

既存事業の「深化」として、下記の取り組みが対象です。
- 高性能な機器、設備の導入などにより競争力を強化する
- 既存の商品や、サービスなどの品質向上
- 高効率機器、省エネ機器の導入などによる、生産性の向上
経営の基盤を強化するため、今まで営んでいる事業の質を高めるための取り組みに対して助成されます。
経営展開サポート事業の取り組み②【既存事業を「発展」】

今の事業を「発展」させるため、下記の取り組みが対象となります。
- 新商品、サービスの開発
- 商品、サービスの新しい提供方法の導入
- その他、既存事業で得た、知見にもとづく新しい取り組み
経営基盤を強化するため、現在、営んでいる事業をもとにして、新事業の展開をはかる取り組みが対象になります。
経営展開サポート事業の対象外の取り組みは?

下記が、この支援事業の取り組みの対象外になります。
- 申請者が営んできた事業の内容との関連性が薄い、または全く無い
- 法令改正の対応、義務的にしないといけない
- 老朽化した設備の維持や更新など、競争力や生産性の向上に貢献しない
現在、展開している事業内容と関連性が薄い取り組みや、法令改正への対応など義務的な取り組み、単なる設備更新などは対象外です。
経営展開サポート事業の助成金の対象者は?

助成を受けられる対象者は、どのような条件があるのでしょうか。
対象者の主な条件は、下記になります。
- 東京都内に本店・支店があり、事業をおこなっている中小企業と個人事業主
- 令和6年度に今まで実施されていた、この助成制度を一度も受けていない
- 反社会的勢力との関わりが無いなど
他にも、細かい条件がありますので、募集要項を確認してくださいね。
経営展開サポート事業のスケジュール

助成金事業のスケジュールをご紹介します。
- 申請書の提出
- 専門家の審査(書類と面接)
- 交付決定
- 助成事業の実施
- 実績報告(実施後、原則1カ月以内)
- 完了検査
- 助成金の確定(完了検査後から、1ヶ月ほど)
- 助成金の請求
- 助成金の支払い(請求から1カ月ほど)
専門家の審査とは、まずは書類審査がおこなわれ、専門家から見て「一定の水準に達した」と判断をされた場合、次の面接審査に進みます。
面接審査の日時の変更はできませんので、面接の審査期間は、スケジュールを空けて、いつでも対応できるように用意しておきましょう。
経営展開サポート事業の助成内容

経営展開サポート事業の助成内容をご紹介します。
経営展開サポート事業の助成内容は?

助成の限度額と助成率をご紹介します。
- 限度額…800万円
- 助成率…助成対象経費の三分の二以内
対象となる経費は、下記でご紹介します。
経営展開サポート事業の助成対象になる経費は?

助成対象になる経費をご紹介します。
- 原材料・副資材費
- 機械装置・工具器具費
- 委託・外注費
- 産業財産権出願・導入費
- 規格等認証・登録費
- 設備等導入費
- 専門家指導費
- 不動産賃借料
- 販売促進費(上限200万円)
- その他経費(上限100万円)
専門家指導費と、その他経費のみの申請は不可です。
販売促進費には上限があり、既存事業の「既存」の取り組みの場合のみ申請が可能になります。
経営展開サポート事業の申請方法

申請は電子申請システム「Jグランツ」で受付をおこないます。
「Jグランツ」を利用するためには「GビズID」アカウントを取得しなければなりません。
「GビズID」アカウントの取得方法

GビズIDアカウントは、デジタル庁(国)の公式ウェブサイトで取得できます。
詳しい取得方法は、公式ウェブサイト内の「手続きガイド」を確認してくださいね。
「GビズIDアカウントの作成は、国の審査があるため2週間ほど時間がかかる」という注意点があるので、早めに作成しておきましょう。
「Jグランツ」で電子申請を

GビズIDアカウントを取得できたら、すぐにデジタル庁(国)の公式ウェブサイトに申請をおこないましょう。
募集要項や、誓約書などをしっかり確認してくださいね。
経営展開サポート事業の助成金の受付期間

なお、募集は第12回(予定) まで受付期間しています。
- 令和7年3月3日から3月14日まで
※申請件数が予定数に達した場合は、受付期間中でも募集終了となりますので、早めに申請することをおすすめします。
回ごとに募集予定がありますので、もしも募集が終了していた場合は、次の募集をチェックしておきましょう。
おわりに

経営展開サポート事業は、コロナ禍明けの事業環境変化に対応するための有効な施策です。
新型コロナウイルスで受けたダメージから立ち上がり、コロナ前の状況に戻りつつ、それ以上の発展をするためには、支援制度を上手に利用していく必要があります。
ですが下記のことを迷ってしまう経営者も多いのではないでしょうか。。
- どのような計画を立てればいいのか
- 電子申請の方法
- どの書類が必要なのかなど
申請するために必要な物は、制度によって変わりますから、迷ってしまうことも当然でしょう。
迷った場合は、しっかりとした知識を持つ専門家のアドバイスを受けながら進めていきましょう。
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